公団住宅に安心して住みつづけたい
2003年全国公団住宅居住者総決起集会
９１６名が参加、７人の国会議員が激励あいさつ
12月４日、日本教育会館（東京・神田神保町）にて開催
全国公団住宅自治会協議会は12月４日（木）、「公団住宅に安心して住みつづけたい 2003年全国公団住宅居住者総決起集会」を東京・日本教育会館で開催しました。
都市再生機構法「付帯決議」の実現、高家賃の引き下げ・収入に応じた家賃制度、公団住宅の売却や民営化反対、公団住宅に安心して住つづけられるよう求めて、全国10地方自治協から146団地916人の自治会役員・居住者が参加しました。
2003年全国統一行動として各地の団地で、取り組んできた都市基盤整備公団総裁と国土交通大臣あての居住者の要請署名が219団地自治会から結集され、要請団が都市基盤整備公団（289,154人分）と国土交通省（281,292人分）へ提出しました。
神奈川・横浜市に移った都市公団への要請には、今回は大型バスを借り切っての移動となり、関西自治協からの12人をはじめ、各地方自治協からの代表総勢46人が参加しました。
自民、民主、公明、共産、社民の計７人の国会議員から都市再生機構法付帯決議等にふれながら「みなさんの要求実現のために努力する」と連帯のあいさつがありました。集会では、多和田栄治代表幹事からの基調報告のあと、各地方自治協からはユーモアを交えた寸劇も含め、１年間を通した地道な活動報告と決意表明が行われ、最後に安心して住みつづけられる公団住宅の実現をめざす、総決起集会決議を採択し終了しました。
都市再生機構法「付帯決議」の実現
高家賃の引き下げ・収入に応じた家賃制度
公団住宅の売却や民営化反対
会場の日本教育会館・一ツ橋ホールは、900人を超す大勢の参加者で超満員。
午後０時30分、溝口俊則代表幹事の開会あいさつ、片岡規子財務局長、黒田実幹事の司会で始まりました。全国自治協を代表して楓健年代表幹事があいさつ。
楓氏は2003年全国統一行動の取り組みに感謝の気持ちを述べたあと、「本日の決起集会は、さまざまな意味で重要な感慨深い決起集会です」と、1969年からの公団家賃値上げ反対を中心スローガンとする、居住者総決起集会の歴史にふれ、「私たちの35年にわたる住宅要求運動の歴史は、日本の住宅政策の柱として公共住宅をしっかりと守っていくことでした。今、日本の住宅政策は大きな曲がり角にたたされ、民営化へ大きく舵を切ろうとしています。住宅は民間だけで大丈夫なのか。本当に住宅を必要としている若い人たちは、自分の努力だけで手に入れるということが本当に正しいのかどうか。大家が変わってもこういう主張を声を大にしていかなければならない。公共住宅は必要なのだという決意を固める集会として成功させたい」と呼びかけました。
続いて来賓出席した次の国会議員が会場到着順にあいさつしました。
石毛鍈子衆議院議員（民主党）、大沢辰美参議院議員（日本共産党）、穀田恵二衆議院議員（日本共産党）、上田勇衆議院議員（公明党）、伊藤公介衆議院議員（自由民主党）、阿部知子衆議院議員（社会民主党）、菅義偉衆議院議員（自由民主党）。
友誼団体からはＪＳユニオン（日本総合住生活労働組合）の立沢克夫中央執行委員長があいさつしました。
都市基盤整備公団が廃止され、公団賃貸住宅は、来年７月１日から独立行政法人都市再生機構に受け継がれることの問題点や、それに合わせた住宅政策の大転換の動き、今後の活動の拠りどころなどについて多和田代表幹事が基調報告をしました。
このあと「地方自治協の報告と決意表明」に移り、福岡を皮切りに北九州、北海道、東海、関西、神奈川、東京23区、埼玉、千葉・茨城、東京多摩の順に自治会役員らがステージに上がり、この１年間取り組んできた活動の報告、居住者の切実な要求の訴え、今後の運動に向けての決意表明が行われました。小泉改革で、ウハウハのゼネコン越前屋を公団長屋住民がやっつける、ユーモアたっぷりの寸劇（上の写真）も再演され、会場の笑いを誘っていました。
続いて井上紘一事務局長が「これからの活動についての提案」を行い、機構法「付帯決議」事項の具体化をめざす活動、私たちの住まいは私たちの運動で守ろう、自治会・自治協の力を発揮しようと呼びかけました。そして「公団住宅に安心して住みつづけたい
2003年全国公団住宅居住者総決起集会決議」を谷代久恵幹事が提案し、大きな拍手で採択されました。
国土交通省への要請団の渡辺志げ子代表幹事と、都市基盤整備公団への要請団の鈴木照子代表幹事が「しっかりと居住者の要求を伝えてくる」と決意表明。壇上に積み上げられていた署名を国土交通省、都市公団本社へ提出する要請団が激励の大きな拍手のなか出発しました。