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「皆さんが住み続けられることを基本に
太田昭宏国土交通大臣へ要請
 全国自治協は、第40回定期総会を目前にした6月11日(火)午後4時45分、林守一代表幹事他11名の幹事で国土交通省を訪れ、太田昭宏国土交通大臣に面談・要請を行いました。政権交代が行われ太田大臣が誕生して以来、面談を要望してきましたがなかなか実現せず、今回、高木陽介衆議院議員(公明党国土交通部会長)に仲介していただき実現したものです。
 林守一代表幹事は、「2009年に始めて家賃値上げをストップしていただいた。政権交代し民主党政権になって値上げが行われ、特に東京23区の団地で大幅な値上げとなって裏切られたという意見が多く出された。今回の政権交代で大臣に大いに期待している」とあいさつしました。
 次いで楓健年代表幹事が要請書(別掲)に基づいて、「居住者の高齢化と低所得化が進み今家賃を値上げできる状況にはない。空き家が増大しており、高家賃を引き下げ空き家の解消に全力を挙げるよう指導していただきたい。公団住宅を貴重な公共住宅として継続し、住宅政策にしっかりと位置付けてほしい」と3項目について要請しました。
 太田大臣は、「このことには長年携わってきた。常に住み続けられる住宅をと言ってきた。家賃は『近傍同種』とされ、都市基盤整備公団になったときからいろいろな措置をとってきた。『循環で最後は持ち家に…』ということでなく長い間住み続け、これからも住み続けたいということ。そうなると高齢化は進み、そういう方がお困りにならないよう、住み続けられるということを基本に考える。機構の膨大な借金は考えないといけないことである。家賃についてはこちらから先に言うという仕組みではない。まずURがどう考えるかである。またそのときは皆さんにこうして来ていただいてご相談したい。考えるときの基本はそう思っている」「団地には民営化反対という旗が立っていて、そうはならないといっても心配だと言われる。私はその心配をもっともよく分かっている一人だと思っている」と話しました。
 短時間でしたが、たいへんご多忙な中で大臣に直接面談し要請することができました。このことを今後の運動の大きな力にしていきます。
 参議院選挙後に、独立行政法人改革に関する有識者懇談会や、自民党・行革推進本部などで都市機構を含む各法人をどうするかの議論が進められていきます。各自治会・自治協で国会議員要請を行い、私たちの要望や意見が反映されるように今後も運動を進めていきましょう。

           ◇      ◇      ◇

国土交通大臣 太田 昭宏 様

                          2013年6月11日
                 全国公団住宅自治会協議会

 本日お忙しいなか懇談の時間をつくっていただき誠にありがとうございます。
 大臣にはこれまでも長年にわたり私たち公団住宅居住者にたいし一方ならぬお力添えを賜り深く感謝申し上げます。

公団住宅の確保と居住者の居住の安定にかんするお願い

 前内閣のもとで決められた都市再生機構の改編に関する方針は、私たちに深刻な不安を与えましたが、昨年12月の政権交代で太田大臣が誕生し、「当面凍結」とされましたことに安堵しています。
 団地居住者の高齢化とそれにともなっての収入低下は年々すすみ、世帯主60歳以上は7割、年金だけが頼みの世帯が大半を占め、年収250万円未満が過半数です(第9回団地の生活と住まいアンケート調査より・2011年11月)。家賃負担は3割以上ともなり深刻な状況です。
 こうしたなかで、団地居住者はコミュニティを力に自治会に結集し、ふれあい・支え合い・助け合いの体制づくりや、いざという時のための防災対策強化をすすめながら安心して住みつづけられる公団住宅を求めて活動しています。
 公団住宅について引き続き「改革」を検討するとされていますが、居住者の生活実態と、公団住宅に住み続けたいとの願いを受け止め、公共住宅政策としての十分なご検討をお願いいたします。
 全国の団地居住者が、今後も居住不安を抱くことなく明るい展望をもって自治会活動やコミュニティづくりを進めていくことができますよう、下記内容について要請させていただきます。

                  記

 1. 機構賃貸住宅居住者の生活実態を直視し、住宅セーフティネット法などの法制上の位置づけ、都市機構法付帯決議等を厳守し、その諸事項の実現を求めます。

 2. 機構のすすめている継続家賃値上げの来年4月1日実施に向けた作業を中止し、高家賃の引き下げと空き家の解消に取り組むよう指導してください。

 3. 機構賃貸住宅を公共住宅として継続発展させるとともに、公共住宅の役割を明確にし、民間・公共住宅の別なく国民だれにも最低限度の居住保障をする住宅政策を確立してください。
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