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自民党公団住宅居住者を守る議員連盟と懇談

挨拶する平沢勝栄自由民主党公団住宅居住者を守る議員連盟会長
2月の総会で新しい体制となった自由民主党公団住宅居住者を守る議員連盟(会長・平沢勝栄衆議院議員)と全国自治協役員との懇談が3月26日、衆議院第一議員会館会議室で行われました。全国自治協では公団住宅の売却・削減・民営化が当面凍結されたとは言え、居住者の高齢化、家賃値上げ等で今後の住まいに対する不安が払拭されたわけではないと同議連との意見交換を申し入れ、同議連も自治協の意見が聞きたいとしていました。
 平沢会長が「与党政権、金子一義国土交通大臣の時、みなさんからご要望の家賃値上げ当面延期が行われた。その後、野党になりしっかりしたお手伝いがなかなかできなかったが、今後、このような会合を通じ皆様のご意見ご要望を伺い、できる限り応えていきたい。よろしくお願いしたい」と挨拶しました。
 公団住宅居住者が直面している諸問題について、林守一代表幹事は「問題は多岐にわたり民主党政権では家賃額で団地を分割・売却ということがあった。年中、何か起きれば公団住宅は行革の対象にされてきた。今の重点問題は3年ごとの家賃値上げ、前政権の時に先生方のご尽力により当面延期された。長年の活動の中でも初めてのこと、喝采した。しかし、民主党政権に変わり2011年に家賃が値上げされた。2014年4月には家賃値上げが予定されている。年金生活者や低所得者はさらに増えており、値上げ凍結に向け再び与党の先生方のご尽力をお願いしたい」と述べました。
 興梠信子事務局長が「空き家率10%以上が大変多く37団地中15団地、・単価2,000円以上の建て替え後団地が多い。空き家はコミュニティにも影響、家賃を見直し空き家解消をお願いしたい」と東京多摩自治協の空き家実態調査の結果を説明。
 全国自治協幹事からは、
@公団住宅が住宅政策として議論されずに行革や財政再建で議論され、生活の安定が脅かされてきた。公共住宅としてきちんとした位置づけを。
A13兆円超の負債は1955年の日本住宅公団発足時より土地の購入から建設までを全て借入金でやってきたから、この借入金システムを変えない限り高額家賃団地を売却しても資産が減り、借金は増え税金で穴埋めすることになる。
B家賃収入のない住宅を全て空家とすると9万戸弱、機構は10%を超えていても適正空家戸数の範囲内と回答するが市場家賃と乖離している。
C植栽管理の競争化で不慣れな業者が受注し雑な仕事が行われている。入札を行うとしても程度を守った団地管理と、行き過ぎた競争化の見直しをお願いする。
D年金生活者が年々増え3年ごとの家賃値上げに脅えている。安心して住める家賃制度をお願いしたい。
E高齢者夫婦がそろって亡くなることが2件続いた。どちらも残された人が認知症で、連れ合いが亡くなったことを認識できなかったのではないかと思われる。高齢化率が上がると今まで考えられなかったことが起こる。UR賃貸住宅のあり方をコミュニティとセットで検討すべきだ。
F高齢者向け優良賃貸住宅の復活を、家賃が高いサービス付き高齢者向け住宅にはなかなか入れない。
G(財)住宅管理協会を何らかの形で残してもらいたい。
―等を要望しました。
 議員からは、「公団住宅は公共住宅としての位置づけをゆるぎないものにしていかなければならない。毎年、改革、改革で何十年、実際に出来もしないことを上げ、その度に反対するということはそろそろやめ、居住者が安心して住み続けられる公団住宅をしっかり作っていく時」「財政改革・構造改革・自由化・規制緩和と言い続けて日本が良くなったのか疑問がある。本日の貴重な意見は生活の声そのもの」「仮に家賃を1割下げても空家が埋まれば全体収入としては同じこと。団地によって空家のバラツキがあるがその理由は。この5〜10年の周辺環境の変化が家賃に反映されているかどうか」等が出されました。
 懇談の最後に越智事務局長が、
@家賃改定…空家率が高いのは家賃が高いからではないか。賃貸住宅部門以外のところで損をしているが、賃貸住宅部門では得をしているのだから家賃が高すぎるのではないか。
A独法改革について…URは常に政治的問題にさらされる。独法改革が凍結されているがどうなるか不安だ。
B団地の管理業務について…競争入札によってサービスの質が落ちているのでないか。(財)住宅管理協会が11月末で株式会社化することでどうなるのか。
C高齢者向け住宅政策として…UR賃貸住宅では65歳以上の方が6割、そういう特性に則した工夫が必要ではないか。また、高優賃の復活はできないか。
―と要請内容をまとめ、検討を約束しました。

出席議員(敬称略)=会長・平沢勝栄(東京17)、副会長・山口泰明(埼玉10)、事務局長・越智隆雄(東京6)、事務局次長・松本洋平(東京19)、大西英男(東京16)、木原誠二(東京20)、小倉將信(東京23)、神山佐市(埼玉7)、大塚高司(近畿比例)、鬼木誠(福岡2)、末吉光徳(比例九州)、中川雅治(参・東京)
代理出席議員(同)=菅義偉(神奈川2)、田中和徳(神奈川10)、下村博文(東京11)、鴨下一郎(東京13)、土屋正忠(東京18)、萩生田光一(東京24)、井上信治(東京25)、秋本司(比例東京)、田中良生(埼玉15)、小此木八郎(神奈川3)、小林鷹之(千葉2)、渡辺博道(千葉6)、桜井宏(比例東海)、渡嘉敷奈緒美(大阪7)、左藤章(大阪2)、西村康稔(兵庫9)
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